シマフクロウ大使「チビ」


 センターで飼育しているシマフクロウの「チビ」はシマフクロウ大使として、道東を中心に環境教育活動を展開中です。今年の5月も道東各地で講演会やイベントに登場してシマフクロウの魅力を伝えに行きます。
実はちゃんと練習しています


 でももともとチビは野生生まれのシマフクロウであるため、ペットの犬猫と違い、人が好きではありません。そのため大勢の人の前に出るときは、当日パニックを起こさないよう事前に練習する必要があります。渡邊獣医の腕の上でじっと落ち着いていられる様に、チビを「手に据える」訓練をします。
腕に乗ったまま外をお散歩


 猛禽を手に据える際には、腕の上でじっとしてもらえるよう、人の腕が安全な場所であることを鳥に分かってもらうことが重要です。そのため、チビを手に据えたまま外をぶらぶら散歩します。
体重計にも


 当センターで手に据える訓練をされている個体はシマフクロウのチビだけです。人嫌いな猛禽を腕に乗せることは、猛禽にとっては嫌なことづくしに見えますが、いいこともあります。本来野生の鳥の体重を測るときは、特殊な道具を使って翼と足を抑え込まないと出来ませんが、比較的人に慣れているチビなら直接体重計に乗ってくれます。ストレスをかけることなく体重チェックができるのもセンター内ではチビだけです。(執筆:角田真穂)