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北に帰りそびれたオオワシの幼鳥 釧路湿原野生生物保護センターに季節外れのオオワシが保護されました。オオワシは極東ロシアで繁殖し、北海道には冬鳥として渡来します。 風蓮湖近くの民家の庭に迷い込んだこのワシは、去年生まれの幼鳥でした。ほとんどのオオワシ達が、すでに北に帰ってしまったにもかかわらず、うまく餌捕りができず衰弱し、渡りそびれてしまったものと思われます。重度の栄養失調で、体重は正常時の2/3まで落ち込んでいましたが、幸い病気や外傷は認められませんでした。 |
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渡りのための筋力をつけなければ・・・ 搬入時は飢餓と脱水で元気がありませんでしたが、補液と栄養補給によって、徐々に正常な反応を取り戻しました。入院治療により栄養状態が改善し、リハビリによって十分な筋力を取り戻すことができれば、本格的な夏が来る前に野生復帰させたいと思っています。しかしながら、稚内宗谷岬とサハリンを隔てる宗谷海峡を超えるには、40km以上も海の上を飛ばなくてはなくてはなりません。まずは無理をせず、しっかりと体調を整えてもらいたいと思っています。 |
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だいぶ元気になりました 生まれ故郷のロシアに帰りそびれてしまったオオワシの子供は、徐々に食欲も増し、体力を取り戻してきました。今では入院室内の止まり木に登ったり、浅いバットの中に放した生きた魚を獲れるようにまでなりました。 その後の診察で、右の翼を痛めていることがわかりましたが、幸い重症ではなく、順調にリハビリを続けています。広いフライングケージに引っ越せる日も、そう遠くないと思われます。 |
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表情にも少し余裕が? 大型猛禽類の幼鳥は、大人の鳥と比べて警戒心が少なく、人慣れしやすいのが特徴です。野生復帰を目指している野生動物では、人慣れは自活能力を鈍らせるばかりでなく、危険が多い人間生活の場に、不用意に近づかせてしまう原因になります。センターで入院治療を行っているすべての猛禽類に対しては、警戒心や野生感が失われることがないように、治療や飼育の際に細心の注意がなされています。 |
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広いフライングケージに引っ越しました 入院ケージの中で基礎的な体力を取り戻したオオワシの幼鳥を、中型のフライングケージに引っ越しさせました。リハビリテーションの第一ステップとなるこのケージは、同居するオオワシ達と限られた餌を奪い合ったり、居心地の良い止まり場所の確保を試みたりしながら、厳しい自然環境の中で生き抜いて行くための自活能力を呼び覚ます役割があります。(一番左側のワシです) | ||
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日当たりの良い場所ゲット! また、比較的短距離ではあるものの、複雑に配置された枝から枝へと飛び移りながら、徐々に失われた筋力を取り戻して行きます。数ヶ月間このケージの中でリハビリが続けられ、野生に帰る見込みが少しでもあるワシは、次のステップとなる奥行き40mの大型フライングケージに移されて最終トレーニングに挑むことになります。 |
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