シマフクロウの羽毛


一口に羽、といっても実は様々な種類があります。調査で鳥を探す時は、落ちている羽毛が重要な証拠になるので、羽毛を覚える事も大事です。
今回はシマフクロウの羽毛について書きたいと思います!
この写真は全てシマフクロウの羽毛です。翼や体、尾など生えている箇所によって柄や大きさ、形が様々です。
消音機能がない?


シマフクロウの羽毛は他のフクロウと違った点がいくつかあります。
フクロウと言えば、音もなく飛ぶイメージがありますよね。それは風切羽の縁にギザギザの消音機能があるおかげなのです。これでネズミなどの動物に気付かれないようハンティングすることができます。
しかしシマフクロウは水の中の魚を食べるため、音を消す必要がなくギザギザがありません。
※写真は左がシマフクロウで、右がエゾフクロウです。

独自の羽毛


シマフクロウは魚を捕る時、水に飛び込んで足で捕まえます。そのため羽毛の表面は水はけが良くなっています。
さらに、掴んだ魚を滑らせて逃がさないよう、足の指には羽毛が生えていません。
魚を食べるシマフクロウは、他のフクロウとは違った独自の羽毛が生えているのです!
健康な羽毛が生えますように


羽毛は生えてくる時、写真のように鞘(さや)に入って生えてきます。この時の羽毛の軸は柔らかく、すぐに折れて出血してしまいます。
さらに栄養が偏ると、健康でしっかりとした羽毛が生えません。羽毛は鳥にとってとても大切なものです。
栄養のバランスや飼育ケージなど色々な所に配慮しながら、健康な羽が生えるようしっかり管理していきたいです。
(執筆:中村鈴夏)