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肉を取るため煮ます・・・ 猛禽類医学研究所では傷病鳥の他に死体の収容も行っています。収容された死体を剖検し、死因を解明することで、原因の改善などに役立たせます。 今回はそんなオジロワシの死体を使用し、骨格標本を作製することとなりました。鳥の構造の理解や教育の場での使用など、活躍の場はたくさんありそうです。 骨格標本作りは初めての為、研究員の吉田さんと一緒に行いました。 まずは体から骨を取り出し、煮て除肉を行います。 |
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針金で繋いでいきます 除肉を終えた骨は十分に乾燥させ、繋げていきます。 骨同士を繋ぐのには骨に穴をあけ、針金を通して一つずつ組み立てます。一度バラバラになった体を元の形に戻すには、元の形がわかっていなければならない為、とても難しい作業でした。 ですが一から体を組み立てることで、鳥の体の複雑な構造を理解し、骨を覚える練習にもなりました。 人間にはない骨があったり、不思議な形をしていたり、鳥の体って面白い!と思えた作業でした。 |
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まずは肢が完成 趾が全て繋がりました。やっぱりオジロワシは大きいですね。第一指から第三指までの大きさは私の掌よりも大きいです。 爪の骨は黒いわけではなく、黒色のケラチン層が骨を覆うように被っています。今回は綺麗に残っていた為、一度外して乾燥させてから骨の上に被せ直しました。この土台も自分達で色を塗った手作りです。 せっかく作るなら本格的な骨格標本にしたいという吉田さんのこだわりです。 |
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全身骨格標本の完成! 骨を全て繋ぎ合わせ、ようやく完成です! 他の仕事の合間などに作成していたので完成まで1ヶ月近くかかりました。完全な形を眺めると達成感がこみ上げてきますね。 保管場所を考え、翼は閉じた状態で固定しました。針金で固定してあるので、やっぱり翼を広げた形にしたいな、と思えば形を変える事も出来ます。 私が鳥の骨で一番驚いたのは、目にも骨があるという事です。こんな驚きも、今後は実物を見せながら伝えていくことができます。この骨格標本が永く様々な場面で活躍してくれると嬉しいです。 (執筆:中村鈴夏) |
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